2019年12月20日

EU新車販売、11月は4.9%増加 1/2

11月は前年の新車登録が前年同月比8.0%と大幅に落ち込んでいた反動がある。

11月の主要国の登録台数は、英国(1.3%減)が減少したものの、スペイン(2.3%増)、フランス(0.7%増)、ドイツ(9.7%増)、イタリア(2.2%増)は前年同月を上回った。

日本勢は、マツダ(28.3%増)が2ケタ増と好調で、トヨタ・グループ(6.9%増)も前年同月を上回った。

PSAとFCA、対等合弁で正式合意

仏自動車大手のグループPSA(以下、PSA)と欧米自動車大手のフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は18日、経営統合について正式合意したと発表した。

最高経営責任者(CEO)にはPSAのカルロス・タバレスCEOが就任し、任期はさしあたり5年とする。

取締役の5人はFCAが指名(ジョン・エルカン会長を含む)し、5人はPSAが指名する。

いすゞとボルボ・グループ、商用車分野での戦略提携で基本合意

自動車業界が大きな変革期に直面する中で、商用車分野における様々な課題への対応や、新しい価値の創出などで協力していく。

戦略的提携の第一弾として、特に日本およびアジア地域での事業を強化するため、ボルボ・グループからUDトラックおよびUDブランドで展開している海外事業をいすゞに譲渡する。

■商用車業界が直面する課題への対応で協力

ダイムラーとボッシュ、米サンノゼで自動運転車のパイロットプロジェクト開始

ドイツの自動車大手ダイムラーと自動車部大手のボッシュは9日、米カリフォルニア州のサンノゼで自動運転車を使用したアプリベースのライドヘイリング(相乗り)サービスのパイロットプロジェクトを開始したと発表した。

また、プロトタイプの開発にとどまらず、量産化を目標としており、さまざまな車両タイプやモデルに自動運転システムを搭載できるようにすることを目指している。

利用者はアプリで自動運転車を予約し、指定の乗り場から目的地まで移動することができる。

BMW、国内拠点に充電インフラを整備

独自動車大手のBMWグループは12日、ドイツにあるBMWグループの拠点に充電インフラを整備すると発表した。

また、充電ポイントの約半数は公共の充電インフラとして利用できるようにする。

また、社用車を使用する国内の従業員が将来、自宅でも充電できるよう、充電ステーションの供給・組み立て・運営をセットにしたE.ONのパッケージ・サービスを提供する。

独ボッシュ、車内状況を分析するシステム開発

独自動車部品大手のボッシュはこのほど、ドライバーの疲労度や他の乗員の動きなど車内の様子をカメラと人工知能(AI)を活用して分析するシステムを開発していると発表した。

ボッシュが開発したシステムは、ハンドルに組み込んだカメラで、ドライバーの目や瞼の動き、頭の向きなどを確認することができる。

当該システムはさらに、乗員をカメラで認識し、それぞれの乗員の好みの座席やバックミラーの位置、ハンドルなど高さなどを調整したり、インフォテイメント機能をジェスチャーなどで操作したりするなど、快適性の向上にも活用することができる。

シュコダ自の11月販売台数、前年同月比1%減

ドイツは9.5%減の1万5,600台と低迷したが、フランス(17%増の3,400台)、スペイン(15.4%増の2,500台)、スイス(13.5%増の2,000台)、ギリシャ(71.4%増の400台)はそれぞれ大きな伸びを確保した。

中国は同3.2%減の2万7,100台にとどまった。

モデル別では、主力の「オクタビア」(3.8%増の3万2,200台)やSUVの「コディアック」(11.8%増の1万6,700台)、「カロック」(12.5%増の1万3,800台)の販売が好調だった。

独アウディ、「Q7」のプラグインハイブリッド発売

「Q7 TFSI E クワトロ」は、直噴3.0リットルV型6気筒ガソリンターボエンジン「TFSI」(出力250KW/340PS)と電気モーターを搭載。

「Q7 60 TFSI E クワトロ」 (出力335KW/456PS)と「Q7 55 TFSI E クワトロ」(出力280KW/381PS)の2モデルを用意する。

販売価格は「Q7 60 TFSI E クワトロ」が8万9,500ユーロから、「Q7 55 TFSI E クワトロ」が7万4,800ユーロからの設定となる。

Bertrandt<欧州自動車短信>

独技術開発サービス大手のベルトラントは12日、2018/19年度(9月末決算)の売上高が前年同期比3.8%増の10億6,000万ユーロに拡大したと発表した。

自動車市場の低迷に加え、技術開発力を強化するための投資が増えていることが減益の要因としている。

同社は2018/19年度、電気自動車(EV)専用の試験施設や技術開発センターの開設などに計6,522万ユーロを投資している。

Auto Teile Unger<欧州自動車短信>

ドイツの独立系自動車修理大手アオト・タイレ・ウンガー(ATU)は11日、中国の北汽福田汽車(Beiqi Foton Motor)傘下の独自動車メーカー、ボルクヴァルトとの保証期間内修理サービスでの提携を12月末で解消すると発表した。

今後はルクセンブルクのディーラーAutodisグループがボルクヴァルト社の車両の部品調達や保証期間内の修理に対応する。

ボルクヴァルトは今年初めに中国のレンタカー・プラットフォームを運営するUcarに買収されている。

独クノールブレムゼ、ブレーキシステムの大型受注獲得

独商用車・鉄道車両用ブレーキ大手のクノールブレムゼは16日、トラックやバス車両用ブレーキシステムの大型受注を獲得したと発表した。

スプリング・ブレーキ制御装置などのブレーキシステムを納入する。

ミュンヘンに本社を置くクノールブレムゼは、鉄道・商用車用ブレーキシステムの世界的大手。

独オペル、EV「コルサ」のラリー仕様車を開発

仏自動車大手グループPSAの独子会社オペルは11日、電気自動車(EV)モデル「コルサ-e」のラリー仕様車「コルサeラリー」について、2台の開発車両がデューデンホーフェンにある試験センターで耐久テストを受けていることを明らかにした。

同モデルは大手自動車メーカーが販売する初めてのラリー仕様EVとなる。

予定している生産台数は約20台で、そのうち15台を、来年7月に同社と全ドイツ自動車クラブ(ADAC)が共同で開催する世界初のEVラリー選手権「ADACオペル eラリーカップ」に提供するという。

スカニア、コートジボワールにバス450台を供給

独フォルクスワーゲン(VW)傘下の商用車大手スカニア(スウェーデン)は11日、コートジボワール運輸省および首都アビジャンの交通事業者SOTRAとの間でバス450台の供給契約を締結したと発表した。

供給するのはブラジルのバス車体メーカー、マルコポーロ製の低床バス(全長13メートル)400台と、圧縮天然ガス燃料の連節バス(同18メートル)50台。

バスの一部は都市圏が拡大するアビジャンのバス高速輸送システム(BRT)に組み込み、住民の交通利便性を高める。

英JLRが「犬の足」を3Dプリントで開発、バンパーの耐久テストに

英高級車メーカーのジャガー・ランドローバー(JLR)は10日、「爪の付いた犬の足」の形のロボットを3Dプリントで開発し、バンパーなどの耐久性テストを実施していると発表した。

9歳のラブラドール犬「ヨギ」から型取りした足を3Dプリントで作製し、ロボットアームで約5,000回の引っかき傷をつける試験を行った。

試験に先立ち、JLRは新型ディフェンダーのラゲッジルームに圧力分布測定用のシートを敷き、ヨギを乗り降りさせて得たデータを「ロボヨギ」の動きに反映させた。

ボルボ・バス、使用済みバッテリーを住宅用電源として再利用

スウェーデンの商用車大手ボルボ・グループのバス部門、ボルボ・バスは13日、スウェーデンの電池リサイクル企業のバッテリーループと提携し、バスの使用済みバッテリーを住宅用電源として二次利用するプロジェクトを開始したと発表した。

再利用されたバッテリーは建物の屋根に取り付けられたソーラーパネルから充電され、ランドリースペースや屋外の照明などの共用エリアに使われる。

バッテリーグループは同国の不動産大手ステナ・プロパティとリサイクル大手ステナ・リサイクリングの子会社で、ボルボ・バスは今回のプロジェクトで両社とも協力している。

英GKNオートモーティブ、P4駆動システム「3-in-1」を標準化

英駆動系自動車部品大手のGKNオートモーティブは11日、電気自動車(EV)とプラグインハイブリッド車(PHV)の価格適正化に向けて、統合された駆動システム「3-in-1」の標準化を進めると発表した。

同システムはリアシャフト上に配置するP4方式で、搭載車両のトルク能力に応じて3つのタイプを設定して製造段階でのコスト削減と効率化を実現している。

「3-in-1」は電気モーターとインバーター、トランスミッションを一体化したシステムで、インバーターは独立したハウジングに収容されている。

英総選挙で与党・保守党が圧勝、1月末のEU離脱が確実に

首相の欧州連合(EU)離脱方針が信任された格好で、政府がEUと合意した新たな離脱協定案に沿って2020年1月末に離脱することが確実な情勢となった。

EUからの強硬離脱を唱える英極右政党ブレグジット(離脱)党が、前回の選挙で保守党が議席を確保した選挙区で候補者を擁立しなかったことも追い風になった。

英国は当初、2019年3月末に離脱する予定だったが、与党が過半数を割り込んでいる下院で離脱協定案が何度も拒否され、離脱期限が20年1月31日まで延期されることになった。

ウーバーが不服申し立て、ロンドンでの免許更新めぐり

米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズは13日、英ロンドン交通局が同社に対する営業許可を更新しない決定を下したことを受け、ウェストミンスター治安判事裁判所に不服申し立てを行ったと発表した。

ロンドン交通局は2年前にも安全上の理由から、ウーバーに対する営業許可を更新しない決定を下したが、同社の異議申し立てを受け、裁判所は事故発生時の報告体制の改善などを条件に、期限付きで営業の継続を許可していた。

ウーバーは過去2年間に事業モデルを変更したと主張している。

安川電機、スロベニアに新工場<欧州自動車短信>

スロベニア政府は9日、安川電機 が同国に新工場を建設すると発表した。

安川電機は同日に建設用地を取得したという。

安川電機はコチェービェに産業用ロボットの工場を2019年1月に開設していた。

インドネシア産バイオ燃料に相殺関税、EUが正式決定

欧州委員会は9日、インドネシア産のバイオディーゼルに対して、政府の補助金などによって欧州連合(EU)域内に不当な安値で輸出しているとして、相殺関税を適用すると発表した。

その後の調査で、同国のバイオディーゼル生産者が補助金や税制上の優遇措置などを後ろ盾に安値でEUに輸出し、域内の事業者を圧迫していることが確認されたとして、正式に相殺関税を課すことを決めた。

EUはインドネシア産のバイオディーゼルに対して、13年に反ダンピング関税を適用したが、インドネシア政府が世界貿易機関(WTO)に提訴した結果、不当な措置と判断され、中止した。

新車型式認証での路上試験義務化、加盟国が「適合係数」再設定で合意

17年9月からEU加盟国の規制当局から型式認証を受ける新型車を対象に、実際に路上を走る際の排ガス量を測るRDEを車両認証に導入し、2年後には域内で販売されるすべての新車に対象を拡大することを決定した。

大使級会合で承認された改正案は同判決を受けたもので、域内で販売される軽乗用車と商用車を対象に、立法権限を持つ閣僚理事会と欧州議会が欧州委に代わり、改めて適合係数を設定するという内容。

当面は現行の適合係数を維持したうえで、走行試験で用いられる車載式排ガス測定システム(PEMS)の性能を2年ごとに点検し、必要に応じて係数を変更するための法的手続きを行うよう欧州委に求めている。

独ボッシュ、スマートグラス用技術をCESで初披露

独自動車部品大手のボッシュは1月にラスベガスで開催される家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES 2020)」でスマートグラス向けの技術である「ライト・ドライブ(Light Drive)」システムを初披露すると発表した。

また、網膜に直接画像を投影する仕組みのため、外部から画像が見えず、プライバシーを確保することができる。

また、買い物リストなども確認することができる。

SAP、ミュンヘン工科大学と研究開発で長期協力

独ソフトウエア大手のSAPは16日、ミュンヘン工科大学(TUM)と研究開発で長期協力すると発表した。

ミュンヘンの北にあるガルヒングのキャンパスに新しい建物を建設し、計700人のSAP従業員とTUMの研究者が人工知能(AI)や機械学習などの研究で協力する。

TUMでは、情報学や経済情報学の研究者がSAPと協力する。

自動二輪・超小型車 1/5

EU内で登録台数が最も多かった国は、イタリア(21万9,649台)で、フランス(17万7,460台)、スペイン(15万9,946台)が続いた。

モペッド市場(気筒容量50cc以下)は、前年比31.5%減の27万3,645台と低迷した。

モペッドも前年比46.9%増の3万9,701台に伸びた。

上部へスクロール