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2012/1/13

総合 – 自動車産業ニュース

新車のCO2排出量、10年は3.7%減= EEA

この記事の要約

欧州環境庁(EEA)がこのほど発表したリポートによると、2010年にEU域内で新規に登録された乗用車の二酸化炭素(CO2)排出量は走行1キロメートルあたり平均140.3グラムで、前年比3.7%減となった。EUでは域内で販 […]

欧州環境庁(EEA)がこのほど発表したリポートによると、2010年にEU域内で新規に登録された乗用車の二酸化炭素(CO2)排出量は走行1キロメートルあたり平均140.3グラムで、前年比3.7%減となった。EUでは域内で販売されるすべての新車を対象に、15年までにCO2排出量を走行1キロあたり平均130グラム以下に抑える規制が12年から段階的に導入される。EEAによると、10年時点で新車登録台数の約80%をカバーする32社がすでに初年度の目標を達成しているものの、独ダイムラー、米ゼネラル・モーターズ(GM)、ホンダ、日産などで取り組みが遅れており、15年までに目標を達成できなかった場合、総額100億ユーロ規模の制裁金が科される可能性があると警告している。

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新規制は新車からのCO2排出量を2015年までに走行1キロあたり平均130グラム、20年までに平均95グラムに削減するとの目標を掲げ、06年の排出実績に基づいてメーカーごとに排出枠を設定して削減できなかった場合は超過分に制裁金を科すという内容。初年度は総製造台数の65%に削減目標の達成を義務付け、13年は75%、14年は80%に対象を拡大して15年の完全達成を求める。達成できなかったメーカーに対しては、1台につき走行1キロあたりの超過1グラム目に5ユーロ、2グラム目に15ユーロ、3グラム目に25ユーロ、4グラム目以降は95ユーロを科す。

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リポートによると、トヨタは10年時点の削減実績が15年を達成期限とする目標まで1グラム未満となっており、仏プジョーとシトロエンも15年の目標をほぼ達成している。また、主要メーカーの中でCO2排出量が最も少ないのは伊フィアットだった。一方、ダイムラー、GM、ホンダ、日産、マツダ、ルーマニアのダチアなどは12年の削減目標に届いておらず、15年の目標を達成するにはそれぞれ走行1キロあたり14グラム以上の削減が求められる。

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