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2012/1/27

一般・技術・その他 (旧)

追従車群走行プロジェクト「SARTRE」、デモ走行に成功

この記事の要約

欧州連合(EU)の追従車群走行システムの開発・実験プロジェクトである「SARTRE」の研究チームはこのほど、複数の追従車両を使ったデモ走行に成功したと発表した。今回は先行車のトラックと、後続する乗用車3台の計4台を使用し […]

欧州連合(EU)の追従車群走行システムの開発・実験プロジェクトである「SARTRE」の研究チームはこのほど、複数の追従車両を使ったデモ走行に成功したと発表した。今回は先行車のトラックと、後続する乗用車3台の計4台を使用し、最高速度は時速90km以下、車間距離は6メートル以下の条件で実施された。同プロジェクトでは試験車両の数を順次増やしており、2012年秋には後続車両を4台、計5台に増やしてデモ走行を実施する予定。

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追従車群走行(プラトゥーニング走行)は、先行車両に後続車両が追従する形で自動走行し、複数台の車両が一群となって走行するもの。車間距離を小さくすることによる道路容量の増加や、渋滞緩和、空気抵抗の減少による燃費向上などの効果が期待されている。また、トラックなど運転を専門職とするドライバーが先行車両を運転することで、安全性が高まると見込まれている。後続車両のドライバーは、自動運転中、手足が自由になるため、コーヒーを飲むなど運転以外のことをできる。

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SARTREでは、プラトゥーニング走行の実用化に向け、技術面だけでなく、規制やインフラ整備の必要性、ドライバーが同技術を受け入れる用意があるかなどについても専門家や政治家などと協議している。

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同プロジェクトはEUが第7次研究枠組み計画(FP7)の一環として支援している。英技術開発会社のリカルドが主導し、乗用車メーカーではボルボ・カー・コーポレーションが唯一同プロジェクトに参加している。このほか、イディアダ、ロボティカーテクニカ(スペイン)、アーヘン自動車工学研究所(IKA、ドイツ)、SP国立技術研究所、ボルボテクノロジー(スウェーデン)も参加している。

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