独自動車大手のダイムラーは18日、インド南部のオラガダム(チェナイ近郊)に建設していたトラック工場を開設した。新工場は、商用車子会社のダイムラー・インディア・コマーシャル・ビークル(DICV、出資比率100%)が運営。メルセデス・ベンツの「アクサー」のプラットフォームをベースに開発した大型トラックや、三菱ふそうの「キャンター」をベースにした小型トラックなどを製造し、新ブランドの「バラット・ベンツ(BharatBenz)」から販売する。
\ダイムラーによると、インドの中・大型トラック市場は世界3位の規模であり、2011年は5~49トンのトラック販売が33万台を超えた。ダイムラーは成長市場の同国に自社工場を持つことで販売をさらに強化する。
\バラット・ベンツの車両は、頑丈で信頼性の高さを特徴とするいわゆる「モダン・ドメスティック・セグメント」に属するという。ダイムラーによると、インド市場における同セグメントの販売台数は現在4%にとどまるが、2020年までには約80%に拡大すると見込んでいる。販売網は2012年までに70カ所を確保し、2014年までに100カ所に拡大する計画を示している。
\ダイムラーは昨年7月、同国に金融サービス部門「ダイムラー・ファイナンシャル・サービス・インディア」を立ち上げた。自動車金融サービス事業にも進出することで、生産と並行して販売事業も強化していく。
\新工場の建設には約7億ユーロを投資した。現在の生産能力は年3万6,000台だが、年7万台まで引き上げることができるという。研究開発(R&D)センターやテストコースも併設している。
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