独炭素製品大手のSGLカーボンは7月30日、2012年通期の業績見通しを下方修正すると発表した。欧州の債務危機などの影響で炭素繊維素材の需要が低迷しており、回復の兆しが見えないためとしている。従来の見通しでは炭素繊維・部品(CFC)部門で「赤字幅が縮小」と説明していたが、これを「赤字拡大」に変更した。
\同社は同日、2012年4‐6月期(第2四半期)連結決算の営業利益(EBITベース)が第1四半期並みにとどまるとの見通しを明らかにした。パフォーマンス・プロダクツ(PP)とグラファイト素材・システム(GMS)部門の業績は想定通りだった一方、炭素繊維・部品(CFC)部門では◇民間機、軍用機業界のいずれでもプロジェクトの進行ペースを遅らせる顧客が増えた◇風力発電の大口顧客が工場を閉鎖した――などが打撃となり、前期比で同部門の営業赤字が縮小するとした当初目標は達成できない見通しとした。
\第2四半期決算と業績見通しの詳細を8月9日に発表する予定。
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