バーデン・ヴュルテンベルク州太陽エネルギー・水素研究所(ZSW)を中心とする研究チームは、二酸化炭素(CO2)からメタンを生成するパイロットプラントにおいて99%という高純度のメタンを精製することに成功した。ロシアの天然ガス並みの品質基準をクリアしたことで、実用化に弾みがつくという。
\同プラントはZSWがフラウンホーファー風力エネルギー・エネルギーシステム研究所(IWES)、オーストリアの蓄電システム開発会社ソーラーフューエルと共同で開発した「パワー・ツー・ガス(P2G)」テクノロジーを採用している。太陽光など再生可能エネルギーによる発電の余剰電力を使ってCO2からメタンを精製し、ガスタンクへの貯蔵やガス網に供給するもので、プラントは昨年10月に完成し、これまでテスト稼働してきた。プラントの出力は250キロワット。
\研究チームはメタンの純度を引き上げるため、新たなメンブランフィルターを開発。メタンの生成後にリアクター内で中間生成物などの不純物を取り除くことに成功した。残り1%は主に水素とCO2という。
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