独自動車大手のコンティネンタルは10日、米IT大手のIBMと自動車のネットワーク化分野で協力すると発表した。IBMのビックデータ(大容量データ)やクラウドコンピューティング、組み込みシステム(エンベデッドシステム)の技術とコンティネンタルの車載電子システムに関するノウハウを持ち寄り、自動車向けにさまざまなサービスを開発する計画。
\例えば、クラウドサービスを利用してソフトウエアを最新バージョンに更新できるようになり、最寄りの修理工場に車両を持ち込む必要がなくなるという。また、クラウドをベースにした音声認識や、車・車間通信によるリアルタイムの交通情報の交換のほか、ナビゲーションシステムを活用してカーブや坂道といった走行ルートを予測して運転を最適化することもできるようになるという。
\コンティネンタルのエルマー・デーゲンハルト社長は今後数年の自動車業界のメガトレンド(大きな流れ)は、(1)自動運転(2)低燃費・低エミッション・電気駆動(3)自動車のネットワーク化――の3つが中心になる、との見解を示し、IT業界との協力関係により安全性や燃費改善など向けてこれらのメガトレンドに寄与するさまざまなサービスを開発していく方針を示した。
\ \■ 外部との提携を積極化
\ \コンティネンタルは8月に米IT機器大手のシスコと自動車のネットワーク化分野で協力すると発表するなど、自動車のネットワーク化では外部企業との提携に積極的に取り組む姿勢を示している。
\米国で開催された業界セミナーではシスコと共同開発したデモカーを出展。このデモカーでは、常にインターネット接続が可能で、シスコが開発したソフトウエアにより、3Gや4G、ワイヤレスネットワークに円滑に接続できる。
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