独自動車部品大手マーレのハインツ・ユンカー社長はこのほど、地方紙『シュツットガルター・ツァイトゥング』に掲載されたインタビュー記事の中で、10月1日付けで経営権を取得した独同業ベーアと共同で国外事業を強化していく方針を示した。また、ベーアの会社名はなくなるが、ブランド名として残す方針も明らかにした。今後については、2014年は売上高で100億ユーロを見込んでいる。
\国外では、タイやインドネシア、韓国にあるマーレの既存工場をベーアの製品も生産するいわゆる「ゼブラ工場」とし、インフラを共有する意向を示した。また、生産能力を拡大する計画のメキシコなどではマーレとベーアが協力して新工場を建設する方針で、このような共同工場を国外に5カ所建設することを検討しているという。
\欧州ではフランス北東部のドイツ国境に近いアルザス地域にあるコルマール工場を閉鎖する。同工場の生産能力はドイツ、スペイン、ポーランドの工場に分散移管する。
\また、シュツットガルト近郊のマルクグローニンゲン工場では船舶用ディーゼルエンジンや芝刈り機、電動のこぎりなどに使用する小型エンジンを生産しているが、これらの分野では需要の先行きが不透明なことから、自動二輪用の製品を生産するプロジェクトを進めているという。
\マーレは今年5月にベーアへの出資比率を約51%に引き上げると発表。カルテル当局の認可を得て、10月1日付けで正式にベーアの経営権を取得した。残り約49%はベーア一族が引き続き保持している。
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