独特殊化学大手のランクセスと韓国のハンコックタイヤは2月26日、高性能タイヤ用合成ゴムの共同開発について覚書(MoU)を交わした。韓国に新しい研究開発センターや試験センターを設けるほか、両社で知見を共有し、技術力の向上を推し進める。
両社は2008年に、高性能タイヤの生産に使用する溶液重合スチレンブタジエンゴム(S-SBR)とネオジウム触媒ポリブタジエンラバー(Nd-PBR)の供給について長期契約を交わすなど取引関係にあった。
欧州連合(EU)では2012年11月からタイヤに転がり抵抗、ウェットグリップ、車外の走行音に関する表示を義務づけるタイヤラベリング制度が導入された。韓国でも同年12月からタイや性能の表示システムが導入されており、同国のタイヤや部品業界では高性能タイヤへの関心が高まっているという。タイヤの性能表示システムはブラジルが2016年に導入する計画のほか、米国やブラジルでも検討されている。