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2014/3/21

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TEコネクティビティ、アルミ線と銅線を接続するコネクター開発

この記事の要約

コネクター部品などを製造する電子部品大手のTEコネクティビティは、カーエレクトロニクスの電導線に銅とともにアルミニウムを使用するための新たなクリンプコンタクトソリューション「リテアルム・クリンプ」を開発した。アルミの持つ […]

コネクター部品などを製造する電子部品大手のTEコネクティビティは、カーエレクトロニクスの電導線に銅とともにアルミニウムを使用するための新たなクリンプコンタクトソリューション「リテアルム・クリンプ」を開発した。アルミの持つクリープ特性や高い膨張性を逆手に取った独自のコンセプトとしたほか、アルミがはんだ付けできないという問題ではバンプ同士を単に圧着するコールドウェルディング技術を採用した。

銅はカーエレクトロニクスなどほとんどの電子・電気機器の導線として使用されている。しかし、銅価格の高騰や車体軽量化の流れを受けて、高い強度が必要とされない部分では銅より安く軽いアルミニウムを使用することへの関心が高まっている。アルミの電導率は単位体積当たりでは銅に劣るものの、単位質量当たりで銅にほぼ匹敵する。ただ、◇アルミの表面は強力な酸化被膜で覆われているため、はんだによる接合ができない◇アルミと銅は融点や熱膨張係数といった物性が大きく異なるため冷却凝固時に割れや歪み、すき間などが発生しやすい◇アルミ線と銅線を接触させて使用すると、アルミと銅の電位差(イオン化傾向の差)によって「電気腐食」と呼ばれる現象が起こり、アルミがボロボロになる――などの問題があった。

TEはこうした問題を解決するため、アルミのクリープ現象による変形にフィットするようコンタクト部分をのこぎりの歯のような形にした。アルミが膨張するたびにギザギザ部分の面積が押し広げられる格好になるため、コンタクト部分の接触性が逆に高まるという。

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