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2014/10/17

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VW、FAWとの合弁契約を25年延長

この記事の要約

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は10日、中国の第一汽車(FAW)との合弁契約を2041年まで25年延長すると発表した。また、上海汽車(SAIC)と共同で中国西部の新疆ウイグル自治区に試験施設を建設する計画も発表 […]

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は10日、中国の第一汽車(FAW)との合弁契約を2041年まで25年延長すると発表した。また、上海汽車(SAIC)と共同で中国西部の新疆ウイグル自治区に試験施設を建設する計画も発表した。今回の提携拡大に関する発表は、中国の李克強首相の訪独に合わせたもので、ドイツのアンゲラ・メルケル首相も同席した。

VWとFAWは合弁契約の延長に伴い、既存の研究開発における協力関係をさらに強化する方針であり、特に今後数年以内に代替燃料駆動技術に関する研究に着手する意向を示している。VWとFAWは7月には、天津市と青島市にそれぞれ新工場を建設する計画も発表している。

SAICとは、新疆ウイグル自治区のウルムチで2013年に操業を開始した工場の南東部に試験施設を建設する。VWとSAICは共同で約1億ユーロを投資する。同試験施設ではSAICとの合弁会社である上海フォルクスワーゲン(SVW)が生産するモデルを試験する。

■ 人材育成でも協力、ドイツのデュアルシステムを導入

9日には、中国教育部の袁貴仁大臣がVWのヴォルフスブルク本社工場を訪問し、職業教育における協力や、職業訓練学校での授業と並行して企業内での職業訓練を行うデュアルシステムと呼ばれるドイツの職業訓練制度について説明を受けた。

VWは世界に抱える約2万人の職業訓練生の大部分にデュアルシステムを導入実施している。国によって教育制度が異なるため、VWは現地の政府や教育機関との協力関係の構築も必要になるという。

中国でも上海フォルクスワーゲン(SVW)では電子機械工学(メカトロニクス)と自動車メカトロニクスの職業分野でデュアルシステムを実施している。VWとFAWの合弁会社である一汽大衆(FAW VW)でもこれらの2分野のほか、生産メカトロニクスや工具製造部門などでもデュアルシステムを実施しているという。

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