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2014/11/7

企業情報 - 部品メーカー

ジョンソン・マッセイ、クラリアントから電池材料事業を買収

この記事の要約

英特殊化学大手のジョンソン・マッセイは10月29日、スイス同業のクラリアントからエネルギー貯蔵事業を買収することで合意したと発表した。取引価格は7,500万米ドル。買収手続きは2015年初めに完了する見通し。ジョンソン・ […]

英特殊化学大手のジョンソン・マッセイは10月29日、スイス同業のクラリアントからエネルギー貯蔵事業を買収することで合意したと発表した。取引価格は7,500万米ドル。買収手続きは2015年初めに完了する見通し。ジョンソン・マッセイは今回の取引により、リチウムイオン電池用正極材のリン酸鉄リチウム(LFP)の生産能力を拡大するとともに、製品開発を加速させる。

クラリアントのエネルギー貯蔵事業はリチウムイオン電池用正極材のリン酸鉄リチウム(LFP)の世界大手で、同社の製品は自動車および定置用の電池に採用されている。取引の対象には、カナダのケベック州カンディアクにある工場や、ドイツのモースブルクにある研究開発センターおよびパイロットプラント、知財権などが含まれる。同事業の2013年の売上高は約1,600万スイスフラン。カナダとドイツを中心に約100人の従業員を抱えている。クラリアントは今回の取引について、経営資源を中核事業である機能性化学品や触媒・エネルギー、天然資源、樹脂・コーティングの分野に重点投資する方針を示している。

ジョンソン・マッセイは今年に入り中国の万向集団(Wanxiang Group)傘下の米電池メーカーA123システムズからLFPの中国工場を取得しており、クラリアントのカナダ工場と合わせてLFPの生産能力を強化する。製品開発では特に、自動車の高性能電池向けの材料開発を強化する方針を示している。

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