日産自動車の電気自動車(EV)「リーフ」は、2015年も欧州で好調な販売が予想される。同社のEV担当ダイレクターであるディエルナ氏は『オートモーティブ・ニュース・ヨーロッパ』紙の取材に対し、今年のリーフの欧州販売は前年比25%に拡大するとの見通しを示した。
リーフは欧州で最も販売台数が多いEVであり、自動車調査会社のJATOダイナミクスの調べによると、14年1~10月の同車の販売台数は1万2,655台と、前年同期から40%増加した。
ディエルナ氏は、リーフの販売が伸びている背景には、リース料と販売価格の下落があると指摘する。欧州での平均月間リース料は現在250ユーロで、10年の400ユーロから大きく下がった。また、販売価格も一部の市場で大幅に割安になっており、例えば英国では「ヴィシア」のバッテリー込み価格が1万8,290ポンドと、フォルクスワーゲン「ゴルフ」やフォード「フォーカス」といったコンパクトカー並みだ。
ディエルナ氏によると、バッテリーをリース契約にする顧客は増える傾向にある。リース契約の割合は欧州平均で25%。フランスは50%。英国では10~12%、ノルウェーでは0%と国にとよってばらつきがある。
昨年発売された電気商用車「e-NV200」は、日産の欧州でのEV販売の20%を占めている。e-NV200は小型商用車「NV200バネット」をベースにリーフのe-パワートレインを組み合わせたモデルで、スペイン・バルセロナ工場で組み立てられている。