ベルギー化学大手ソルベイは10日、スイスの3Aコンポジッツと特殊フォーム材の生産で提携すると発表した。
商用航空機や高速鉄道車両のメーカーの間では、プラスチックや金属に代わり、軽量化とエネルギー効率の向上が期待できる特殊フォームの需要が高まっている。今回の提携によって、ソルベイの高性能プラスチック材に関する専門知識と3Aコンポジッツの工程開発とフォーム材の大量生産に関するノウハウを結集。ソルベイの「レーデル」ポリフェニルサルホン(PPSU)フォームと、エアバス「A350」やソーラー飛行機「ソーラーインパルス」などに採用されているサンドイッチパネルを手がけるほか、将来的にはソルベイが開発を進めている新製品の生産も予定している。
ソルベイ・スペシャルティ・ポリマーズの航空&コンポジット担当グローバルビジネス開発マネージャーを務めるクレジング氏は、「我々の提携はハイテクフォーム材の大量生産に変革をもたらすだろう。部品メーカーは設計の自由度が増し、最高レベルの耐火性のもとに強度と絶縁性を結合するというメリットを享受できる」と述べている。