中国の国有化学大手である中国化工集団(ケムチャイナ)は3月23日、伊タイヤ大手のピレリを買収すると発表した。タイヤ製造子会社の中国化工橡膠(CNRC)を通して、ピレリの持ち株会社であるカムフィン(CF)からピレリの保有株の26.2%を取得することで合意した。買収価格は1株当たり15ユーロ。残りの株式も株式公開買い付け(TOB)を通して取得する意向を示している。
ピレリは1872年の創業で、約140年の歴史を持つ。世界160カ国以上に販売網を持ち、自動車レースのフォーミュラ1(F1)にもタイヤを供給している。2月に発表した2014年通期の売上高(速報値)は60億1,800万ユーロだった。
中国化工集団は買収後もピレリの事業や経営陣を保持することで合意している。