ノルウェー政府は電気自動車に対する優遇措置の見直しを検討しているもようだ。電気自動車の急増により歳入が減少しているほか、米電動スポーツカーメーカー、テスラの「モデルS」のような高額な電気自動車は支援対象とすべきではないとの批判が出ていることが背景にある。20日付けのロイター通信などが報じた。
ノルウェーでは先ごろ、電気自動車の登録台数が5万台となり、目標を3年ほど前倒しで達成した。現行の電気自動車に対する優遇措置は2012年から実施しており、税金や通行料の免除のほか、充電や駐車料金の無料化、バスレーンの通行許可などを通して電気自動車の普及を支援している。同措置の効果で電気自動車は急増しており、2015年の新車登録台数のうち電気自動車は約20%を占めているという。
その一方、価格が7万~10万ドルと高額なテスラの電動スポーツカーも支援対象となっていることに批判の声も上がっている。また、免税などの優遇措置により、同国では昨年、30億~40億ノルウェークローネ(3億8,000万ドル~5億1,000万ドル)の歳入減となったとされている。
このような批判に対し、ノルウェー電気自動車協会は、電気自動車は同国の乗用車保有台数の2%にとどまるとして今後も支援措置を継続するよう求めている。