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2015/6/5

企業情報 - 自動車メーカー

BMW、ロシアでX4を生産委託も=ANE紙

この記事の要約

独高級車大手のBMWはロシアの提携先で自動車の受託生産を手がけるロシアのアフトトルを通してSUV「X4」を現地生産することを検討している。米国のスパータンバーグ工場からX4のノックダウン部品をロシアに輸出することを考えて […]

独高級車大手のBMWはロシアの提携先で自動車の受託生産を手がけるロシアのアフトトルを通してSUV「X4」を現地生産することを検討している。米国のスパータンバーグ工場からX4のノックダウン部品をロシアに輸出することを考えているという。5 月31日付けの『オートモーティブ・ニュース・ヨーロッパ(ANE)』紙(電子版)がBMWの広報担当者から得た情報として報じた。

アフトトルはすでに、カリーニングラード工場でBMWの7モデルをセミノックダウン(SKD)生産している。BMWは5月初め、ロシア経済の不安定化を受け、同国に自社工場を建設する計画の決定を先送りすると発表した。BMWはアフトトルへの生産委託により、ロシア政府が輸入車から徴収している廃車処理税(リサイクル税)を回避したい考え。

ANE紙によると、アフトトルは現在、BMWのセダン3モデル(「3シリーズ」「5シリーズ」「7シリーズ」)およびSUV「Xシリーズ」の4モデル(「X1」「X3」「X5」「X6」)を生産している。また、BMWのほかに、オペルやシボレー、起亜のモデルも受託生産している。

■ ロシア市場、高級車の販売減少は比較的小幅

ロシアの欧州ビジネス協会(AEB)によると、同国の1~4月の国内新車(乗用車・小型商用車)販売は前年同期比37.7%減の51万6,135台と大幅に落ち込んでいる。原油価格の下落やウクライナ情勢をめぐる欧米による経済制裁の影響で景気が落ち込み、自動車需要が大きく低迷している。

その中でもBMWの1~4月の販売は1万259台と、前年同期を20%下回るものの、市場全体の落込み幅に比べると健闘している。ルーブル安による貯金の目減りを危惧する富裕層が高級車など高額耐久消費財に投資していることが背景にあると見られている。

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