欧州連合(EU)の欧州委員会は7月23日、チェコ政府が韓国のネクセンタイヤのチェコ子会社が同国北西部のジャテツに工場を建設するプロジェクトに1億1,680万ユーロ(32億700万チェココルナ)の補助金を付与する計画を承認したと発表した。EUの公的支援ルールに沿ったもので、競争上の問題はないと判断した。
欧州委はジャテツのあるセヴェロザーパド(Severozapad)地域の失業率が高く、生活水準もEU平均を下回ることや、新工場の建設により少なくとも1,000人の新規雇用が創出されることなどから、チェコ政府の支援はEUの地域助成指針に沿ったものであり、ネクセンタイヤの市場シェアや新工場の建設による成長見通しも欧州タイヤ市場の競争を阻害する恐れもないと判断した。
新工場建設の投資総額は7億6,900万ユーロ。チェコ政府は、直接補助で3,970万ユーロ、雇用助成金として1,010万ユーロ、税優遇措置および政府による工場用地の売却価格の値下げを通して約6,700万ユーロを支援する。