独自動車大手のダイムラーは2月29日、リトアニアの物流大手ギルテカ・ロジスティクス(Girteka Logistics)からメルセデス・ベンツの大型トラック「アクトロス」1,000台を受注したと発表した。東欧市場は同社にとって最大規模の受注となる。ギルテカ・ロジスティクスは今回の大型投資について、創業20周年にあたり保有車両の刷新を決めたと説明している。
ギルテカ・ロジスティクスに納車するアクトロスは欧州の排ガス基準「ユーロVI」に適応したエンジンを搭載する。全車両に改良を加えた最新世代の大型トラック用エンジン「OM471」を搭載しており、前世代エンジンと比べると燃費が最大3%改善した。また、走行ルートの地形に応じてトランスミッションを調整する「プレディクティブ・パワートレイン・コントロール(PPC)」システムの搭載により、燃費をさらに最大5%改善することができる。ギルテカ・ロジスティクスはこれに加え、テレマティクスシステム「フリートボード」も追加した。全車両の燃費やブレーキに関する運転スタイル、消耗部品の損耗状態などに関するデータを把握することができ、燃費効率の改善に活用することができる。
ダイムラーはアクトロスの現行世代モデルを2011年からドイツのヴェルト工場で生産している。この最新世代モデルは2011年の市場投入から改良を重ね、これまでに燃費が13%改善している。また、「アクトロス」は1996年の発売以来、累計で100万台以上を出荷しており、最新世代モデルがこのうち10万台以上を占めている。
ギルテカ・ロジスティクスは1996年の創業で、欧州、スカンジナビア、独立国家共同体(CIS)諸国に7,100人を超える従業員を抱える。2012年から欧州でメルセデス・ベンツの交換部品輸送を受託している。