スカニアとエリクソン、商用車とインフラのネットワーク化で協力

スウェーデンの商用車大手スカニアと通信インフラ機器大手のエリクソンは2月22~25日にスペインのバルセロナで開催された携帯通信関連見本市「モバイル・ワールド・コングレス」(MWC 2016)で、商用車と通信インフラのネットワーク化に関する研究で協力すると発表した。

スカニアは今回の動きについて、これまでも車車間通信や車とインフラの通信技術の導入について協議してきたが、第4世代(4G/LTE)および次世代移動通信規格(5G)の開発により移動通信網の信頼性が高まったことで共同プロジェクトが具体的に動き出したと説明している。

スカニアはこれまで、先行車両に後続車両が追従する形で自動運転を行い、複数台の車両が一群となって走行する追従車群走行(プラトゥーニング走行)で実績を積み重ねてきた。プラトゥーニング走行では、車間距離を小さくすることによる道路容量の増加や空気抵抗の減少による燃費向上、渋滞緩和、交通事故の減少などの効果が期待されている。

長期的には、ルートやスケジュールによってプラトゥーニング走行する車両群のフォーメーションを計画・組織し、車両群から分離するといったことも可能になるとの見解を示している。

■ エリクソンと吉利汽車、コネクテッドカーで協力

エリクソンはMWCで2月22日、中国自動車大手の吉利汽車とコネクテッドカー(ネット接続型自動車)向けのサービスで協力すると発表した。両社は、エリクソンの「コネクテッド・ビークル・クラウド」技術を活用し、吉利汽車の車両の接続性を徐々に高めていく計画。例えば、当初はメンテナンスサービスに活用し、将来は、車車間通信や車とインフラの通信にも協力の範囲を広げていく方針を示している。

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