ドイツ連邦陸運局(KBA)が2日発表した2016年5月の乗用車新車登録は28万6,931台となり、前年同月に比べ11.9%増加した。1~5月の累計は前年同期比6.8%増の139万4,276台となった。独自動車工業会(VDA)によると、5月は前年同月に比べ営業日が1日多かったことが大幅な増加の一因。また、欧州自動車販売市場の回復と輸出増加がドイツの自動車メーカーの業績に寄与している。
KBAによると、5月のブランド別の登録台数は、最大手のフォルクスワーゲン(VW)が前年同月比0.6%減の5万5,472台と低迷した。これに対し、ドイツ勢では、アウディ(27.0%増)、オペル(25.9%増)が大幅な2ケタ増、国外ブランドでは、ジャガー(155.9%増)、アルファロメオ(49.0%増)が大幅に伸びた。テスラ(42.4%減)は大幅な減少となった。
日本勢は、いずれも前年同月を上回った。ホンダ(43.3%増)、スバル(32.7%増)、マツダ(25.5%増)、スズキ(23.3%増)、レクサス(12.3%増)が2ケタ増、日産(7.1%増)、トヨタ(2.2%増)、三菱自(0.9%増)も前年実績を上回った。
5月の燃料別の市場シェアは、ガソリンが全体の52.3%(16.1%増)、ディーゼル車は46.3%(8.3%増)だった。ハイブリッド車は1.0%(4.8%減)、電気自動車は0.2%(2.4%増)、液化ガス(49.8%減)と天然ガス(34.1%減)はそれぞれ0.1%の市場シェアにとどまった。顧客別では、個人が全体の37.4%(前年同月比12.9%増)を占めた。
■ 輸出・国内生産、5月は減少
VDAによると、5月の輸出は前年同月比3%増の35万台だった。生産は1%増の45万300台。1~5月の累計では、輸出が前年同期比1%増の187万3,700台、国内生産は3%増の246万9,700台だった。
国内受注は5月が前年同月に比べ3%増加、1~5月の累計では前年同期に比べ約1%の増加となった。国外からの受注は、5月単月では前年並み、1~5月の累計では1%増加した。