独自動車部品大手のボッシュは16日、米ペンシルベニア州のピッツバーグに新たな研究開発センターを開設したと発表した。従来の拠点が手狭になったため、より広い拠点を新たに設け、ピッツバーグ市内に分散していた研究開発業務を集約した。
同研究センターは、あらゆるものをネットワークでつなぐモノのインターネット(IoT)のためのインターネット技術やセキュリティ技術に重点を置いている。新研究開発センターの面積は約5,000平方メートルで、定員は約200人。現在は、約130人が勤務している。
新センターには、1999年から実施している基礎研究だけでなく、ボッシュ子会社のアクスティカも入居した。アクスティカは、音や会話を認識できる微小電気機械システム(MEMS)のマイクロフォンを開発・製造している。小型の高性能マイクロフォンは、スマートフォンやタブレット、ウェアラブル端末などに搭載されており、需要は引き続き大きく伸びると見込んでいる。
■ 米ミシガン州プリマスの技術センター拡張
ボッシュは先ごろ、米ミシガン州プリマスにある技術センターを拡張し、モビリティー・ソリューションの開発事業を強化した。自動車向けの電子工学や運転支援、セキュリティシステムなどに重点を置いている。
同センターは2007年の設立で、ボッシュの地域統括拠点のあるファーミントン・ヒルズから約10キロメートルの近距離にある。今回の拡張工事により面積は2倍の4万1,000平方メートルに拡大した。定員は約1,400人で、現在は約1,200人が勤務している。
ボッシュは現在、米国に約1万7,800人の従業員を抱えており、うち研究開発者が2,300人を占めている。