欧州自動車大手、ガソリンエンジン用微粒子捕集フィルターの採用広がる

欧州の自動車大手でガソリンエンジン用微粒子捕集フィルターの採用が広がっている。独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、メルセデス・ベンツはすでにトップモデルの「S 500」に同フィルターを採用しており、2017年から他のモデルにも標準装備する方針。フォルクスワーゲン(VW)は来年秋から搭載を開始する計画であり、仏PSAも導入する方針を明らかにしている。

ただ、BMWはまだ方針を固めていないもよう。BMWは『オートモビルボッヘ』紙の問い合わせに対し、「現在、ガソリン車にも微粒子捕集フィルターを導入するかを査定中」と回答している。

各社が相次いでガソリン車にもフィルターを採用する背景には、2017年9月から欧州連合(EU)の排ガス基準「ユーロ6c」が新型車に適用されることがある。2018年9月からはすべての新車が対象となる。さらに、2017年9月から実際に自動車が道路を走る際の排ガス量を測定する「実走行排ガス試験(RDE)」が導入される。RDEでは実際の走行を模倣して屋内で行われる台上試験に比べて有害ガスの排出量が多くなるが、台上試験との差を最大2.1倍(110%)に抑えることが求められる。

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