独DLR、自動車用の熱電発電システムの開発でヤマハと協力

ドイツ航空宇宙センター(DLR)はこのほど、自動車用の熱電発電システムの開発でヤマハ(静岡県浜松市)と協力すると発表した。ヤマハの熱電モジュールを使用した熱電発電装置をベースとした自動車用システムを開発する。

熱電発電装置は、排熱を電気に変換する装置。自動車では、内燃エンジンの排熱を電気に変え、車載制御装置や空調機器などに活用したり、ハイブリッド車やレンジエクステンダー搭載車では車載充電池に充電することができる。

自動車の内燃エンジンでは、燃料の約3分の1しか駆動用エネルギーとして使われておらず、残りの3分の2は排熱としてエネルギーが失われているという。DLRは熱電発電装置をベースとしたシステムの開発により、自動車の燃費を3~5%改善できると見込んでいる。

DLRはすでに熱電発電装置をベースとしたシステムを開発した経験を持つが、これまでは必ずしもDLRの使用目的に適さない市販の製品を使用していた。

今回の協力では、DLRが設計した次世代の熱電発電装置に適した形状や耐熱温度などの特徴を持った熱電モジュールをヤマハが開発する。DLRとヤマハはさらに、自動車向けに将来、高効率かつ低コストで生産できる技術の開発でも協力する。

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