独フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級スポーツカーメーカーであるポルシェは3月23日、中国四川省北部の綿陽市に新たな販売拠点を開設した。同社は現在、中国に96の販売拠点を持つ。
ポルシェの中国における販売台数は2年連続で伸びており、2016年は前年比12%増の6万5,246台を販売した。ポルシェ・チャイナのシャオ営業部長は、「中国で安定した成長を維持する為には販売網と営業スタッフの強化が鍵となる。綿陽市の新たな販売センターを通して中国南西部の顧客に世界トップクラスの製品とサービスを届けたい」と語った。
一方、英国系の自動車調査大手IHS マークイットの専門家は、独自動車業界紙『アウトモビル・プロダクション』の取材に対し、「多くの高級車メーカーが現地生産に方向転換しコストを抑える戦略にある中で、ポルシェは“Made in Germany”に拘り、中国に輸出している。業績はいつか伸び悩むのではないか」と述べ、ポルシェの対中国戦略に懐疑的な見方を示している。