独高級車大手BMWグループは4月25日、子会社のデザインワークスと英蘭系石油メジャーのシェルが水素供給ディスペンサー(水素燃料供給装置)のデザインを共同開発したと発表した。このディスペンサーコンセプトはドイツで開催された国際産業見本市「ハノーバーメッセ」(2017年4月24~28日)に出展された。水素燃料を充填する際の顧客の利便性を高めることで、燃料電池車の普及を促す狙いがある。
従来の水素ディスペンサーは、水素燃料の供給スタンド用にデザインされたものではなく、H型やL型をしていた。これに対し、デザインワークスとシェルは、一般ユーザーが水素燃料を容易に補給できることを念頭にディスペンサーをデザインした。
このディスペンサーは、明るい照明や大型タッチパネルによって一般ユーザーが平易に操作できるシステムとなっている。また、スタンドの水素ディスペンサーがすべて使用中である場合、どのディスペンサーが最初に利用できるかを照明技術でわかるようにしている。
BMWグループはハノーバー見本市ではこのほか、産学連携イニシアチブ「NewEnergy-4-Mobility2050(NE4M2050)」の一環として、電気自動車「i3」と「5シリーズGT」をベースにした燃料電池車のデモカーも出展した。