独ダイムラー、ポーランドのエンジン工場を着工

独自動車大手のダイムラーは19日、ポーランド南西部のヤボルに建設するエンジン工場の定礎式を行ったと発表した。新工場では、メルセデス・ベンツブランドの乗用車向けに従来の内燃エンジンやハイブリッド車に搭載する4気筒エンジンを生産する。新工場の建設投資は約5億ユーロ。2019年に操業を開始する計画で、従業員数は約500人を予定している。

新工場の建設は、世界的に需要が伸びている同社の内燃エンジン車やハイブリッド車の生産に対応するための措置。なお、ダイムラーは内燃エンジンの生産拡大と並行して、長期的には電気駆動車(エレクトロモビリティ)の生産ネットワークを整備していく方針を示している。

新工場はダイムラーの乗用車部門メルセデスベンツ・カーズにとってポーランドで初めての工場となる。従業員の育成は、旗艦工場であるドイツのウンタートュルクハイム工場と、独テューリンゲン州のケレダ工場で実施するほか、ドイツ工場から派遣する従業員がヤボル工場で実施する研修を通してノウハウを伝授する。

ダイムラーは新工場に、生産のデジタル化を目指す取り組み「インダストリー4.0」の最新の業界標準を採用し、エンジン生産のベンチマーク工場として位置付けていく計画。また、省資源に配慮した生産を重視しており、二酸化炭素(CO2)の排出量が差し引きゼロとなるカーボンニュートラルな生産に向けた対策や、風力発電や太陽光発電、バイオガスなどの再生可能エネルギーを積極的に導入し、現地のエネルギー供給会社や自治体と協力していく。

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