BMW、研究イノベーションセンターの拡張工事に着手

独高級車大手のBMWグループは6日、ミュンヘンにある研究イノベーションセンター(FIZ)の大規模な拡張・近代化プロジェクト「FIZ Future」の一環として建設する新しい複合ビルの定礎式を行った。同プロジェクトでは、FIZを2050年までに50%拡張する計画。その建設工事の第1段階として約4億ユーロを投資する。BMWは経営戦略「ナンバーワン・ネクスト」の一環として、プロジェクト「FIZ Future」を立ち上げてFIZの長期的な発展に向けた環境を整備する。

新しい複合ビルは総床面積が15万7,000平方メートルで、2019年から将来モデルのハード・ソフトウエアの開発に携わる従業員約5,000人が勤務する予定。BMWのハラルド・クリューガー社長は定礎式で、「ここミュンヘンにおいて将来のモビリティに向けた重要なイノベーションである次世代の電気駆動技術を開発する。ITと人工知能(AI)に重点を置く、新しい産業や新しい次世代のエンジニア・IT専門家がここに集うことになる」と述べた。

FIZは現在すでに、従業員数約2万6,000人、床面積は約100万平方メートルと、BMWグループ最大のR&D拠点となっている。「FIZ Future」により、従業員数は2050年までに段階的に約1万5,000人を増やす計画。

また、オープンなデザインのスペースを用意するなど労働環境も近代化する。デジタル化やコネクティビティ(接続性)によって促進される技術的な変化においては、敏捷なチーム構造、迅速な意思決定、即実行などが求められることから、新しい建物・施設では特に、例えば、新しいソフトウエアを直ぐ近くにある作業場にあるプロトタイプで試し、直ちに結果を得られるといったような、スタッフメンバーが顔を合わせて議論し、アイデアを迅速に実行できるようなオープンかつ柔軟性のあるスペースを提供する。

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