独自動車部品大手のボッシュは21日、ベルリンで開催したモノのインターネット(IoT)会議「ボッシュコネクテッドワールド2018」で、シェアリングサービスなどネットワークベースのサービスを開発・提供する新しい事業部門「コネクテッドモビリティソリューションズ」を設立すると発表した。従業員600人以上が同部門に移籍する予定。
ボッシュのフォルクマー・デナー社長は新部門の設立について、「ネットワーク化は我々がどのように移動するかを根本的に変えるとともに、今日の交通問題を解消するだろう」と述べ、「我々のビジョンであるエミッションフリー、ストレスフリー、事故のないモビリティが現実になる」とコメントした。また、コネクテッドモビリティはボッシュにとって成長分野であり、当該分野で2ケタの成長を目指す、との意気込みを語った。
■ 電気自動車向けの新サービス発表
ボッシュは同会議で、電気自動車向けの総合的なサービス「system!e」を紹介した。電気駆動装置とクラウドを連携したシステムで、ドライバーの運転スタイルや車載バッテリーの残量、目的地までのルート、交通状況、最寄りの充電スタンドなどを総合的に分析し、走行可能な航続距離を伝えたり、充電するタイミングや場所をサポートしたりする。また、充電スタンド付近で買い物や休憩のできる場所の情報も表示して、充電中の時間の有効な活用を支援する。さらに、自宅ではスマートホームと電気自動車を連携し、太陽光発電設備の電力を蓄電したり、電力需要の高い時間帯には蓄電した電力を電力網に売電したりするなど、インテリジェントな充・蓄電を可能にする。