独自動車大手のダイムラーは2月26日、中国の北京に第2工場を建設すると発表した。北京汽車(BAIC)との合弁会社である北京ベンツ・オートモーティブ(BBAC)の生産能力を増強する。新工場の建設は、中国市場における需要拡大を見込んだ措置。同工場では、メルセデスベンツの新ブランド「EQ」の電気自動車も含めた「中国向け中国産(Made in China, for China)」のメルセデスベンツモデルを生産する。
北京には、亦荘鎮産業パークに既にBBACの工場がある。新工場は、北京の順義区にあるBAICの既存工場をBBACに移譲・改築して建設する。新工場は、車体製造や塗装、プレス設備、最終組み立てラインを備えた一貫生産拠点となる。
ダイムラーとBAICは、新工場の建設に119億元超(約15億ユーロ)を投資する。同工場では2019年から、新ブランド「EQ」の最初のモデル「EQC SUV」の生産を開始する予定。
ダイムラーは2017年7月に、BBACを通して北京に電池工場を建設する計画を発表している。
■ BBAC、世界最大のメルセデスベンツの乗用車工場に
中国は、メルセデスブランドにとって世界最大の市場。2017年は同国でメルセデスベンツの乗用車を58万7,868台(前年比25.9%増)販売した。同国での生産台数は約43万台と、販売台数の70%に相当する。
BBACは2017年の生産台数で世界最大のメルセデスベンツの乗用車工場となった。2番目はドイツのブレーメン工場の42万台となっている。
BBACは現在、メルセデスベンツの「Cクラス」、「Eクラス」、「GLA」、「GLC」を生産している。同社の従業員数は1万1,000人を超える。