独自動車部品大手のボッシュは24日、ドイツ東部のドレスデンに半導体工場を建設すると発表した。空港に近い建設地でこのほど、鍬入れ式を行った。新工場では、今後の需要拡大が予想される、つながる車(コネクテッドカー)やさまざまな機器がインターネットでつながるモノのインターネット(IoT)用の半導体を生産する。2019年に完成し、2021年末に生産を開始する見通し。
新工場の敷地面積は約10万平方メートルと、サッカー場約14個分に相当する。投資は10億ユーロ超と、ボッシュの130年を超える歴史の中で最大の個別投資プロジェクトとなる。従業員数は最大700人を計画している。
新工場では、直径300ミリメートルのウエハーを基盤にした半導体を生産する。独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、ボッシュは150ミリメートル、200ミリメートルのウエハーをベースとした半導体をドイツのロイトリンゲン工場で生産している。
ドレスデンにはマイクロエレクトロニクス関連の企業が集積している。ボッシュは同地域に拠点を持つ当該分野の部品メーカーやサービス会社、大学などと協力していく方針を示している。
『オートモビルボッヘ』紙によると、新工場の候補地として、シンガポールやニューヨークも候補に挙がっていたもよう。また、連邦政府は同プロジェクトに対し、最大2億ユーロを支援する。ザクセン州も技術開発を資金支援する方向で検討しているという。
同紙によると、新工場では2019年秋には機械設備を搬入し、2021年末に生産を開始する予定。