中国政府が5月22日に発表した輸入自動車に対する関税引き下げは、ドイツの高級車メーカーにとって販売台数拡大の好機となりそうだ。ドイツ高級車メーカーは、中国への輸出台数が多いためで、競合の現地生産車との価格差を縮めることができる。
メディア報道によると、2017年の中国への輸出台数は、BMWが22万4,000台、ダイムラーは18万4,000台、フォルクスワーゲン(VW)グループは17万9,000台となっている。VWグループのうち、ポルシェは約7万台、アウディは約5万台を輸出している。
BMWとアウディは、中国政府の発表の翌23日に価格システムを見直す意向を表明した。関税の引き下げを価格に反映させ、値下げする方針。
米電気自動車メーカーのテスラも23日、北京拠点の営業担当者がロイター通信に対し、「モデルX」と「モデルS」を6%強値下げすると明らかにした。「モデルX」では最大1万4,000ドルの値下げとなる計算となる。テスラは2017年に中国に1万5,000台を輸出している。