FCAが5カ年経営計画を発表、電動化に90億ユーロ投資
欧米資本の自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は1日、2022年までの中期経営計画を発表した。同年までに総額90億ユーロを投じて電動化を推進する一方、販売が落ち込んでいるディーゼル乗用車は21年までに欧州での販売を打ち切る。
計画によると、FCAは22年までに電気自動車10車種と、プラグインハイブリッド25車種を市場に投入する。高級車ブランド「アルファ・ロメオ」と「マセラティ」は全ての車種を電動化する。また、利益率の高いアルファ・ロメオ、マセラティとスポーツ用多目的車(SUV)ブランド「ジープ」の販売を拡大し、年平均7%の売上拡大を目指す。同社は計画がすべて実行された場合、22年までに営業利益が現在の約2倍にあたる160億ユーロに達するとの見方を示している。
一方、FCAは5月31日、自動運転技術で米アルファベット傘下のウェイモとの提携を拡大すると発表した。既にウェイモはFCAからプラグインハイブリッド車のミニバン「クライスラー・パシフィカ」の供給を受け、複数の都市で自動運転試験を行っている。提携拡大により、FCAは新たに6万2,000台のパシフィカをウェイモに供給する。