アウディとエリクソン、自動車生産で5Gを試験

独自動車大手のアウディは2日、スウェーデン通信機器大手のエリクソンと協力し、自動車の生産工程に第5世代移動通信システム(5G)を活用するパイロットプロジェクトを実施すると発表した。両社はこのほど、アウディ本社のあるインゴルシュタットで趣意書(MoU)に署名した。両社は今回の提携により、自動車生産で求められる高い要求水準に対応できる通信技術の活用の可能性を模索していく。

両社の社員で構成するチームは今後数カ月かけて、インゴルシュタット近郊のガイマースハイムにある「アウディ・プロダクション・ラボ」に5Gを使用した試験フィールドを構築する。共同チームは特に、製造設備間の反応時間が重視される工程を試験する方針で、具体的には、産業ロボットと接着工程のインターアクション(相互作用)を無線で行う試験を実施する計画。

今回のパイロットプロジェクトは、製造業における産業用モノのインターネット(IIoT)における協力となる。5Gでは、データの処理能力やデータ容量が高まるほか、さまざまな機器の間の反応時間が短くなるため、生産性や柔軟性の向上などが期待されている。

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