自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)と米フォードは15日、世界規模での包括的な提携について正式合意したと発表した。第一段として、小型商用車の開発・生産で協力し、2022年から世界市場で販売する。両社はこれに加え、自動運転技術、モビリティサービス、電動車の分野における協力可能性の検討についても趣意書(MoU)を締結した。
小型商用車では、フォードが両社向けに中型ピックアップを開発・生産し、2022年から市場投入する予定。フォードはこのほか、欧州市場向けの大型トランスポーターを両社用に開発・生産する。一方、VWは都市型バン(シティ・バン)を両社用に開発・生産する。
両社は協力により、開発のコスト負担を分担し、工場の稼働率を引き上げる。また、車両性能の向上や競争力強化、コスト削減効果も見込んでいる。ただ、各社のブランドの特徴は保持する、と説明している。
両社は、トランスポーターとピックアップでの協力を通して、2023年から税引前利益改善で効果がでてくると見込んでいる。また、今後5年は世界的に、中型のピックアップやトランスポーターの需要が拡大すると見込んでいる。