独自動車部品大手のボッシュは1月30日、2018年通期の暫定決算発表で、自動運転と人工知能(AI)の分野を大幅に強化する方針を明らかにした。自動運転分野には2022年までに、先行投資として40億ユーロを投入する。同社では自動運転分野に現在、開発者約4,000人が従事している。また、AI分野の専門家は2021年までに、現在の1,000人から4倍の4,000人に引き上げる。
ボッシュはこのほか、モビリティサービス分野では、技術とサービスの両方を提供していく方針を示した。予約、決済、駐車、充電、管理、保守、インフォテイメントまで幅広い分野を網羅する。また、電動化の分野では自転車からトラックまで幅広く製品を提供していく。
人工知能(AI)に関しては、同社が展開する交通、産業、建物のすべての分野で活用していく方針。ボッシュのフォルクマー・デナー社長はAI分野の目標について、「AIのイノベーションリーダーとして世界のトップメーカーに入る」と述べており、産業向けのAIでは、同社がこれまで培ってきた交通や産業、建物分野の専門知識が強みとなるとの見解を示している。
ドイツの自動車部品大手では、ボッシュがAI分野で先行している。独同業のコンチネンタルは現在、AI分野に約400人の専門家を抱えており、2021年までに700人に増員する計画。
ボッシュが同日発表した暫定決算の売上高は、前年比1.5%増の779億ユーロだった。営業利益(EBIT)は前年並みの53億ユーロで、EBITベースの売上高利益率は6.9%だった。