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2019/4/26

テクノロジー・トレンド

独ダイムラー、次世代電子素材の米シラ・ナノに資本参加

この記事の要約

独自動車大手のダイムラーは16日、次世代の電池材料を開発する新興企業の米シラ・ナノテクノロジーズ(以下、シラ・ナノ)の少数資本を取得したと発表した。シラ・ナノとの戦略提携により、乗用車部門メルセデスベンツ・カーズからより […]

独自動車大手のダイムラーは16日、次世代の電池材料を開発する新興企業の米シラ・ナノテクノロジーズ(以下、シラ・ナノ)の少数資本を取得したと発表した。シラ・ナノとの戦略提携により、乗用車部門メルセデスベンツ・カーズからより高性能な次世代の電動車を市場投入していく。今回の資本参加により、ダイムラーはシラ・ナノの取締役会に役員一人を送り込む。

シラ・ナノは2011年の設立でカルフォルニア州のアラメダに本社を置く。同社が開発したケイ素(Si)を使用した電池材料は、リチウムイオン電池のエネルギー密度を高めることができる。具体的には、従来の黒鉛を使用した負極材を、主にケイ素を使用した複合材料に置き換えることで、より高いエネルギー密度やサイクル性能の安定性を確保することができる。当該材料を使用した電池を搭載した電気自動車は、より高性能で、航続距離も長くなり、電池の寿命も長くなる。また、この電池材料は既存のリチウムイオン電池の生産設備にも容易に導入できるという。

ダイムラーは2022年までにメルセデスベンツ・カーズのすべてのセグメントに電動車を用意する計画。電動車の種類も、48ボルト電源の搭載車(EQブースト)、プラグインハイブリッド車(EQパワー)、純粋な電気自動車(EQ)、燃料電池車とさまざまなタイプを計画している。また、販売台数では2025年までに電動車の割合を全体の15~25%にすることを目指している。

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