ドイツ北東部に位置するザクセン・アンハルト州の経済省は8日、米電池メーカーのファラシス・エナジーが同州のビッターフェルト・ヴォルフェンにバッテリー工場を建設すると発表した。ファラシスは、今年に入りシュツットガルトに設立した子会社ファラシス・エナジー・ヨーロッパを通して、新工場に6億ユーロ超を投資する。新工場では、電池セル、モジュール、電池パックを生産する計画で、従業員数は最終的に600人以上になる予定。
新工場は2022年末に生産を開始する予定。生産能力は、当初の年6ギガワット時(GWh)から10GWhへと拡大していく計画。
ファラシスは2002年に米カリフォルニア州のシリコンバレーで設立された。従業員数は現在、3,500人を超えている。米国と中国に研究センターがあり、中国の江西省カン州市と江蘇省鎮江市に計2工場を持つ。本社は現在、江西省カン州市に置く。
ザクセン・アンハルト州の経済省によると、ファラシスは中国では電気自動車用バッテリーメーカーで3位、パウチセル形状の電池では世界2位に位置する。
メディア報道によると、ファラシスは新工場の建設で、連邦政府と州政府が折半で資金を投じている地域経済構造改革の補助金から計3,000万ユーロの助成を受ける。さらに、バッテリーセルの生産における欧州共通関心の重要プロジェクト(「IPCEI」)の枠組みにおいても助成を申請している。