三菱電機とヒア、路上の危険警告システムを開発

三菱電機(東京都千代田区)とオランダのデジタル地図大手ヒア・テクノロジーズは15日、道路上の危険を事前に察知し、警告するシステム「レーンハザードワーニングシステム」を開発していると発表した。同システムは、三菱電機の高精度位置特定システム「HDロケーター」とヒアのクラウドコンピューティングシステムを組み合わせており、先行車両のセンサーが検知した路上障害の位置情報を、クラウドを通じて後続車両と共有することができる。

同システムでは、センチメートル単位で自己位置を特定することができる三菱電機の「HDロケーター」とヒアの大規模位置情報データプラットフォーム「HERE Open Location Platform」を活用している。車載センサーやブレーキの動作状況などから、落下物やなどの障害物、故障車、減速走行の車両、陥没や滑りやすい路面などの路上障害を後続車両と自動的かつリアルタイムに共有することができる。ドライバーは事前に情報を得ることで、車線変更などの対応を取ることができ、道路交通の安全性が向上する。

両社はすでに、日本では茨城県で2018年12月に、米国のカリフォルニア州では2019年3月に当該システムの実証試験を実施している。また、両社は今後について、クラウドを活用した自動運転車用の高度精度地図の自動更新技術や、道路事業者に路面の劣化情報を通知するサービスなども検討している。

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