オーストリアのセンサーメーカーAmsは20日、ドイツの自動車部品大手ZFフリードリヒスハーフェンおよびライダー(LiDAR)センサー技術会社のIbeo Automotive Systemsと自動車用のソリッドステート式ライダー(LiDAR)センサーの研究開発で協力すると発表した。2021年までに自動運転や他の自動車用途向けのソリッドステート式ライダーを発売する計画。
ライダーは、レーザー光を照射して周辺の物体を検知する技術。従来のライダーは回転式の機械構造を用いていたが、ソリッドステート式ではレーザーの照射角の範囲内で周辺の物体を検知するため、従来の機械構造が不要となり、小型で軽量なうえ、構造が従来に比べて複雑ではないため、壊れにくいなどの利点がある。Amsは、3社による共同開発で、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)などを供給する。
米国自動車技術会(SAE)が定義するレベル5の完全自動運転車においては、レーダー、カメラ、ライダーにより収集した情報の統合が不可欠とされる。