Hella:独ヘラーの新技術、既存の内燃車をマイルドハイブリッド仕様に

独自動車照明・電子部品大手のヘラーは4日、内燃エンジン車をマイルドハイブリッド(MHV)仕様に変更できるバッテリーソリューションを発表した。同種の製品としては世界初で、2つの異なる電圧を一体化した電源システム「デュアルボルテージ・バッテリーマネジメントシステム」と、48ボルト電源車用の電力供給機「パワーパック48ボルト」で構成される。同ソリューションの導入により、CO2排出量を走行1キロメートルあたり5~6グラム削減できるという。

小型車と中型車の使用を想定する。「デュアルボルテージ・バッテリーマネジメントシステム」は、本来は独立したコア要素である48ボルトと12ボルトのバッテリー、変圧器などを一つの製品にまとめており、既存の車両への取り付けを容易にした。電圧は車両の規格に応じて切り替えられる。また、同システムはリチウムイオン電池と統合するため鉛蓄電池を搭載する必要がなく、省スペースを実現できる。

「パワーパック48ボルト」は48ボルト電源を採用した高性能車用に、リチウムイオン電池と変圧器、バッテリーマネジメント機能で構成され、ブレーキ回生システムやセーリング走行と連動する。

欧州連合(EU)は新車のCO2排出量を2020年以降、走行1キロメートルあたり平均95グラム以下に抑制することをメーカーに義務付けている。ヘラーのエネルギーソリューション部門を統括するビョルン・ツヴィーハウス取締役は、「エンジン車がすぐに無くなるわけではない。排出量規制を満たすためには車両の電化が不可欠だ」と強調する。

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