独自動車大手のダイムラーのモビリティサービス事業子会社ダイムラー・モビリティ・サービス(DMS)が展開していたタクシー配車アプリのマイタクシー(mytaxi)が7月2日から「フリーナウ(FREE
NOW)」にブランド名を変更した。ダイムラーとBMWがモビリティ事業を統合して合弁会社を設立したことを受けた措置。マイタクシーの顧客は、アプリをアップデートすればこれまで通りサービスを利用することができる。
「フリーナウ」は今後、タクシー配車以外にも様々なサービスを提供していく計画で、まずは7月末にドイツでドライバー付きのレンタカーサービスを開始する。当初は、ハンブルクでパイロットプロジェクトとしてスタートし、その後、8月末までにベルリンとフランクフルトでも開始する予定。年内には計6都市で新サービスを利用できるようにする。また、電動キックボードのシェアリングサービス「hive」も今後数カ月以内に「フリーナウ」のアプリに統合する予定。
新サービスのドライバー付きレンタカーサービスの詳細は不明だが、価格に敏感な顧客層をターゲットグループにしているとのことから、メディア報道では、米配車サービス大手のウーバーに類似したサービスになると見られている。
フリーナウのエックハルト・ディーペンホルスト社長は「フリーナウ」へのリブランドに際し、「顧客の要求や法的な枠組み条件、モビリティの技術的な可能性は常に変化している。我々は顧客に引き続き最高のサービスを提供できるよう、さらに開発を進めていく」と抱負を述べた。その際、明確な目標を持っているとし、「年齢や所得、出身に関係なく、すべての人にモビリティを提供したい」と説明した。
マイタクシーは2009年に設立した。フリーナウは現在、世界100都市以上に10万人を超えるドライバーを抱えており、定期的にサービスを利用する顧客は1,400万人を超える。
なお、フリーナウのグループブランドには、Kapten(フランス、スイス、英国)、Beat(ギリシャ、ラテンアメリカ)、Clever(ルーマニア)、hive(電動キックボード、欧州6カ国)がある。フリーナウ・グループの最高経営責任者(CEO)はマーク・ベルク氏。