独自動車部品大手のコンチネンタルは、自動車の窓ガラスにデジタル技術を活用する「インテリジェント・ガラス・コントロール」の研究開発に取り組んでいる。特殊なフィルムの使用により、フロントガラスに日光が差し込むとガラスの色を暗くしたり、Bピラーの後ろ側(後部座席の横側の窓)を暗くしてプライベートな雰囲気を確保したりできる。また、電熱線のないガラスを自動的に温めたり、ガラスをディスプレーとして使用したりできる。
コンチネンタルの「インテリジェント・ガラス・コントロール」は、液晶(LC)技術を活用した特殊なフィルムをガラス窓に挟み込み、電気制御信号により光透過率を変更する。ミリ秒単位でガラスの明暗を変更できるほか、透明モードでは目視では濁度が残らず、様々な色を使用することもできる。
コンチネンタルによると、例えば、フロントガラスと車載システムおよびクラウドを連携し、天候や太陽の位置に応じて窓の色を自動的に明るくしたり、暗くしたりすることができる。これにより、サンバイザーを下すためにハンドルから手を離す必要がなくなり、最終的にはサンバイザーが不要になるとしている。このほか、施錠システムとガラス窓の連携により、ドライバーが車に近づくとガラス窓の霜取りを開始するといった技術が可能になる。
さらに、コンチネンタルによると、運転支援に関する情報や、インフォテイメントの情報をガラス窓に表示したり、窓ガラスをタッチスクリーンとして使用するスマートディスプレーとすることも可能になる。