Solvay:化学大手のソルベイとBASF、独同業とポリアミド事業の部分売却で合意

ベルギーの化学大手ソルベイと独同業のBASFは14日、合成樹脂製品大手の独ドーモケミカルスにソルベイのポリアミド(ナイロン樹脂)事業の一部を売却することで合意したと発表した。今回の部分売却はソルベイの同事業をBASFが買収する計画をめぐり、公正な競争を維持するため欧州委員会が計画承認の前提条件としていたもので、BASFとソルベイの取引成立に向けた大きな一歩となる。

ドーモケミカルスが取得する資産には、ソルベイが仏ベル・エトワールとバランス、およびポーランドのゴジュフとスペインのブラナスに持つポリアミド工場のほか、仏南部シャランペに設立したBASFとドーモケミカルスの合弁会社の持ち分、ドイツとイタリアにおける営業権が含まれる。ドーモケミカルスは「ナイロン6」と呼ばれる合成繊維の製造大手で、自動車のほか電気、建設、工業用品、消費財などの各業界に製品を供給している。

BASFは2017年9月、ソルベイのポリアミド事業を16億ユーロで買収することで合意した。しかし、欧州委が競争上の懸念を示したことから、BASFはソルベイの生産拠点4カ所を単一企業に売却することなどを提案。欧州委は同提案の実施を条件にソルベイとの取引を承認した。

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