独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は9日、フランクフルト国際モターショー(IAA、9月12~22日)の開幕を前に、電気自動車「ID.3」を世界初公開した。VWが電気自動車として設計した初のモデルで、プラットフォーム「MEB」をベースにしている。VWの新しいロゴをつける最初のモデルとなり、VWブランドの新しい方向性を示すモデルとして位置付けられている。
「ID.3」は、外観はコンパクトカーながらも、内装は中型車並みの車内空間を確保している。ホイルベースが長いMEBのレイアウトと前方のオーバーハング(前方のタイヤの中心から外側にはみ出した車体の部分)が短い設計により広い車内空間を確保した。
「ID.3」は発売に際し、3種類のバッテリーを用意した。ベースモデルは容量45キロワット時(kWh)のバッテリーを搭載し、1回のフル充電で最大330キロメートル(WLTPモード)を走行することができる。ベースモデルの販売価格は3万ユーロ以下に抑えている。容量58
kWhのバッテリーを搭載したモデルの航続距離は最大420キロメートル(WLTPモード)。最も大きい容量77
kWhのバッテリーを搭載したモデルの航続距離は最大550キロメートル(WLTPモード)となっている。