欧州自動車工業会(ACEA)は18日、欧州連合(EU)(マルタを除く27カ国)の2019年7月および8月の新車販売(登録)統計を発表した。これによると、2019年7月は129万4,506台となり、前年同月に比べ1.4%増加した。8月は前年同月の販売が大幅に伸びていた反動があり、前年同月比8.4%減の104万1,856台と低迷した。1~8月の累計では、前年同期比3.2%減の1,052万238台にとどまっている。
7月の主要国の新車販売は、イタリア(0.1%増)、ドイツ(4.7%増)が前年同月を上回ったものの、フランス(1.8%減)、スペイン(11.1%減)、英国(4.1%減)は低迷した。これに対し、2004年以降にEU入りした中東欧の新規加盟国(EU12カ国)は好調で、前年同月比13.4%増と大幅に伸びた。
欧州連合では昨年9月から、すべての新車に新しい燃費・排ガス試験方法(WLTP:乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法)が適用された。このため、昨年8月は、9月のWLTP導入を前に、従来のNEDC(新欧州ドライビングサイクル)で認証を受けた車両が大幅に値引きされ、販売が前年同月比31.2%増と大きく伸びた。今年8月はこの反動があり、主要5カ国はいずれも前年同月を下回った。中でも、フランス(14.1%減)とスペイン(30.8%減)は落ち込み幅が大きかった。