Kobe Steel：神戸製鉄所の米子会社、アルセロールミタルに技術協力

神戸製鉄所（兵庫県神戸市）は17日、同社の100％子会社である米国のミドレックス・テクノロジーズ（以下、ミドレックス）が、世界鉄鋼最大手のアルセロールミタル（ルクセンブルク）と水素を活用した直接還元製鉄法に関する共同開発契約を締結したと発表した。アルセロールミタルがドイツのハンブルク工場内に建設する予定の実証プラントに、ミドレックスは水素を活用した直接還元製鉄法の技術サプライヤーとして協力する。

アルセロールミタルは、鉄鉱石を還元する際に水素のみを還元剤とする直接還元鉄の実証プラントをハンブルクの工場内に建設する計画。天然ガスを還元剤として使用する既存の直接還元鉄プラントから水素を回収し、実証プラントに活用する計画。

天然ガスの代わりに水素を使用すると、製鉄工程で二酸化炭素（CO2）は生成されず、副産物は水のみとなる。実証プラントでは、年約10万トンの還元鉄を生産する予定。水素のみを還元剤とする直接還元鉄プラントとしては世界最大規模になるという。