2019/11/1

企業情報 - 自動車メーカー

PSAとFCA、経営統合で基本合意

この記事の要約

なお、相乗効果の80%は経営統合から丸4年経った後から確保できると試算しており、経営統合の費用として差し当たり28億ユーロを見込んでいる。

ルノー・グループにも折半出資の新会社を設立する形での経営統合を提案していたが、ルノーの筆頭株主であるフランス政府の対応から、経営統合は困難と判断、2019年6月に経営統合の提案を撤回したと発表した。

FCAによると、両社の統合により、販売台数870万台の世界3位の自動車メーカーが誕生する計画だった。

仏自動車大手のグループPSA(以下、PSA)と欧米自動車大手のフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は10月31日の共同声明で、経営統合に向けた協議を進めていると発表した。両社合わせた販売台数は870万台となり、世界4位の自動車メーカーとなる。対等な条件での経営統合を目指しており、出資比率はPSAとFCAがそれぞれ50%とする。数週間以内に覚書を締結する方針。自動車業界を取り巻く環境が急速に変化する中、経営統合により、コネクテッド技術、電動化、シェアモビリティ、自動運転などの新しい課題に両社の経営資源や技術力を投入していく。

経営統合後は、親会社をオランダに置く。最高経営責任者(CEO)にはPSAのカルロス・タバレスCEOが、会長にはFCAのジョン・エルカン会長が就任する。取締役会は11人で、両氏もメンバーに入る。取締役の5人はFCAが指名(ジョン・エルカン会長を含む)し、5人はPSAが指名する。CEOにはPSAのカルロス・タバレスCEOが就任する。

両社合わせた販売台数は870万台となり、世界4位の自動車メーカーとなる。売上高は約1,700億ユーロ(マニエッティ・マレリとフォルシアを除く)、営業利益は110億ユーロを超える。工場の閉鎖を行わない状態で、相乗効果は年37億ユーロと見込んでいる。なお、相乗効果の80%は経営統合から丸4年経った後から確保できると試算しており、経営統合の費用として差し当たり28億ユーロを見込んでいる。

なお、両社は対等な経営統合に向けて、傘下の部品会社などを分離する方針。FCAは、株主に55億ユーロの特別配当を実施するほか、傘下の産業ロボット部門コマウの持分を配当する。プジョーも傘下の自動車部品会社フォルシアの持ち分の46%を既存株主に割り当てる。

FCA、5月にルノーに経営統合提案も撤回

FCAは2019年5月には、フランスの同業ルノー・グループとの経営統合を試みたが、実現に至らなかった経緯ある。ルノー・グループにも折半出資の新会社を設立する形での経営統合を提案していたが、ルノーの筆頭株主であるフランス政府の対応から、経営統合は困難と判断、2019年6月に経営統合の提案を撤回したと発表した。FCAによると、両社の統合により、販売台数870万台の世界3位の自動車メーカーが誕生する計画だった。ルノー・グループとアライアンスを組む日産自動車、三菱自動車を加えると、販売台数は1,500万台を超え、自動車メーカーによる世界最大のアライアンスとなっていた。