ドイツ乗用車新車登録、11月は9.7%増加 1/4

ドイツ連邦陸運局(KBA)が4日発表した2019年11月の同国の乗用車新車登録は29万9,127台となり、前年同月に比べ9.7%増加した。昨年9月から欧州連合(EU)で新しい燃費・排ガス試験方法(WLTP)がすべての新車に適応された影響で、前年同月の販売が落ち込んでいた反動があり、9月以降、大幅な増加が続いている。1~11月の累計は、前年同期比3.9%増の332万3,878台だった。

10月の顧客別の新車登録は、法人が前年同月比14.6%増と大幅に伸びており、全体に占める割合は68.8%に拡大した。これに対し、個人は前年同月比0.2%増にとどまっており、市場シェアは31.1%と過去最低の水準となった。

10月のセグメント別の市場シェアは、SUVが22.1%で最も大きく、登録台数は前年同月比で28.6%増加した。コンパクトカーは市場シェアが20.2%で2番目だが、登録台数は1.9%減と前年同月をやや下回った。オフロード車は、前年同月比の伸び率が39.5%増と最も大きく、市場シェアは11.5%だった。

燃料別では、ガソリン車が前年同月比5.9%増、市場シェアは57.9%。ディーゼル車は前年同月比1.9%増、市場シェアは31.6%だった。ハイブリッド車は122.2%増の2万5,941台と好調で、市場シェアを8.7%に拡大した。うち、プラグインハイブリッド車は6,334台(216.1%増)だった。電気自動車は9.1%増の4,651台だった。

ブランド別では、ポルシェ(158.7%増)、スマート(59.5%増)、アウディ(41.0%増)、フォルクスワーゲン(VW)(27.2%増)が大幅に伸びた。これに対し、MINI(18.9%減)、オペル(17.3%減)は2ケタの減少だった。

国外ブランドでは、テスラ(129.5%増)が急伸したほか、アルファロメオ(40.2%増)、DS(36.3%増)、サンヨン(32.7%増)、プジョー(27.4%増)が2ケタの増加となった。

日本勢では、マツダ(26.7%増)、三菱自(5.9%増)、レクサス(4.8%増)、日産(1.2%増)が前年同月を上回った。スズキ(35.9%減)、ホンダ(20.1%減)、スバル(13.5%減)、トヨタ(1.3%減)は減少している。

国内生産・輸出は減少

独自動車工業会(VDA)によると、国内生産は11月が前年同月比8%減の42万3,400台、1~11月は前年同期比9%減の439万800台と低迷している。輸出も11月は前年同月比10%減の30万9,800台、1~11月は13%減の327万2,000台と落ち込んでいる。1~11月の生産台数のうち、輸出は全体の約75%を占めている。

国内受注は、11月は前年同月比7%増、1~11月も前年同期に比べ約6%増加した。国外受注は、11月が前年同月比で4%増えた一方、1~11月は前年同期に比べ約3%減少している。

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