独自動車部品大手のコンチネンタルは3日、同社が開発したボンネット下の地面の画像を車載ディースプレーに表示する技術が2020年1月に米ラスベガスで開催される家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES
2020)」でイノベーション賞を受賞したと発表した。ドライバーはボンネットが透明であるかのように車両下の様子が分かるため、例えば、駐車やオフロードを走行している際により正確な運転操作が可能になる。
コンチネンタルは、同社が開発した画像加工アルゴリズムにより、ラジエーターグリルや後部、両脇のサイドミラーの付け根に搭載されている衛星カメラの画像を、様々な他の車載センサーのデータ情報に照らし合わせ、周辺の様子に合うように再生している。
当該技術は2018年末に英自動車大手ジャガー・ランドローバー(JLR)のSUVモデルに初めて搭載された。独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、コンチネンタルは同技術の開発をさらに進め、あらゆるメーカーに搭載できるようになったという。
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衛星カメラの解像度向上
コンチネンタルによると、現在すでに車両に搭載されている衛星カメラの解像度は1.3メガピクセルで、近く量産を開始する予定の新世代の衛星カメラでは、解像度が2.5メガピクセルに向上する。同社ではさらに開発を進め、将来は解像度が8メガピクセルに達する見通しを示している。8メガピクセルのカメラでは、バックミラーやサイドミラーが不要になり、例えば、目視では確認が難しいような日光の状態でも、後部から近づいてくるオートバイを認識し、ドライバーに警告したり、車線変更を止めたりするような安全システムも可能になると見込んでいる。